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危惧すべき日本の食料自給率

日本の食料自給率は約37%です。

それ以外は海外からの輸入に頼っているのが現状です。

 

この数値に危機感を感じている人はどのくらいいるでしょうか?

 

もし台湾で有事が発生した際には、輸入が止まるかもしれません。

台湾海峡シーレーンは日本の貿易の主力になります。

またロシアで核ミサイルが使用された場合には、世界中の貿易が止まるとも

言われています。

 

貿易が止まってしまった場合に、この自給率の数字が重く圧し掛かってきます。

自給率が4割ということは6割の日本人が餓死するということです。

 

食料以外にも家畜の飼料や農業の肥料なども海外から輸入しているため、

実際の自給率はもっと低くなります。試算では20%を下回るとのことです。

 

地方は畑や水田があるため、まだ自給自足の生活ができるかもしれませんが、

問題は大都会です。都会は農地もなく、真っ先に飢えるのは東京、大阪だと

いうことです。

この実例が太平洋戦争です。当時は食料がなく、都会の人は地方の農家に

足を運び、織物や金品と引き換えに頭を下げて食べ物を分けてもらって

いました。輸入が止まれば、同じようなことが起こりかねません。

食料の確保こそが戦争の勝利条件です。ウクライナが2年近く戦えているのは

世界有数の穀倉地帯で食料が豊富にあるためです。

 

実際ウクライナ戦争勃発時、食料の輸出大国であるインドが国内の物資安定のために

食料の輸出を止めました。どの国も自国が大事なのです。同じような政策を

多くの国が実施したため小麦の値段が跳ね上がりました。これは絵空事ではなく

実際に起こる可能性の高い事実なのです。

 

日本は減反政策や酪農の減産などの第一次産業の縮小を続けてきました。

輸入が増えれば、それを担っている大企業が潤うからでしょう。

どの官僚や政治家も目先の利益だけで、遠い未来のビジョンが描けていないのかも

しれません。それでは日本は崩壊へ突き進むことになります。

日本の有事の際の法律では、花を作っている農家に芋を作らせることを

強制するものがあるらしいです。しかし、土壌も違うし、芋を作るノウハウも

知らないため、無理があります。誰がこんなことを言い出しているのでしょう?

政府に任せていては、こんなものです。

 

だから、自分でも家庭菜園をはじめて、食べ物を育てる経験をしておくのは

大事なことだと思います。自給自足の生活をするには不十分かもしれませんが、

経験しておくことで得られるものは、有事の際には自分を助けてくれます。

 

コロナ渦では都会を離れて農村に移住する人も増えました。ある村では人口が

どんどん増えているところもあるようです。その村は農業中心なのですが、

幼稚園から大学院まで村で運営し、安心して子育てができる環境のため

出生率も高くなっています。今後、人口が減少してくる日本では、このような

小さなコミュニティーによる完結型の生き方が増えてくるのかもしれません。

どちらにしろ、人間も生き物です。自然から離れては生きていけないということです。

 

便利さだけを追従するのではなく、自然とのバランスもとって、安心、安全な

食べ物に囲まれ暮らす。これこそが本来の人間が生きる姿ではないでしょうか。

もっと自分の食べるものに関心を持ちましょう。