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リニア問題からみる日本

先日、差別とされる問題発言をしたため、静岡県の川勝知事が辞職を表明しました。

川勝知事は他の都道府県からはリニアに反対してだだをこねているという

悪役のようなイメージで報道されることが多い人でした。昔から当時の静岡市長と

口論になることも多く、癖が強い人という認識も間違ってはいないでしょう。

 

しかし、他の都道府県にはあまり報道されていませんが、知事がリニアに

反対しているのは山間でのトンネル工事などによって、湧き水が減少してしまうため

将来、静岡県に流れる川が干上がってしまうためです。

そもそもJRはそれらの調査をしっかりせず工事を着工してしまったため

問題になってしまったのです。

いくら国の威信を賭けた工事とは言え、JRも杜撰過ぎます。まるで高度経済成長期の

ような体質そのままに、国民を置き去りにした無鉄砲な政策ではないでしょうか?

 

これから人口が減少していく日本で東京ー大阪間にリニアが必要なのかさえ

甚だ疑問です。東海道新幹線だけではだめなのでしょうか?

これは日本が長期に渡り経済が低迷した縮図だと思います。

日本には資源がないので加工貿易が主力です。高い技術力によって自動車や家電製品を

発展させてきました。しかし、高いと売れないという信念に取り憑かれた日本人は

高品質低価格にこだわります。そのため人件費を縮小するしかなく、低賃金が

続きました。

しかし、世界は日本とは逆行します。しっかりした品質のものには、それなりの

価格になっていったのです。ヴィトンやグッチなどのブランド品は

デザイン性や品質が良いため高くてもみんな買います。それがブランドとしての

地位を確立し、他の追従を拒みます。

アメリカは工業製品の開発には限度があり、地位が確保できないとわかると

デジタルの無形資産の形成に主力を変えていきます。つまり、工業製品の進化には

限度があり、これ以上の大きな進化は望めません。それならば人件費も安い

新興国の方が開発に有利なのです。中国に国内メーカーが負けて久しいですが、

やがて中国もベトナムインドネシアなどに負けていくことでしょう。

 

アメリカはこのあたりの舵取りが上手ですよね。それ故にGAFAMが誕生して

きたのです。今でも経済の中心はアメリカです。

日本は未だに過去の栄光にしがみつく人が多いため、世界から取り残されます。

結局、政治家にしても、大企業にしても、国民のために仕事をしていたときは

日本がうまく回っていましたが、今は私利私欲のために仕事をしているために

社会自体がおかしくなっているのです。

みんなが便利になるものを、みんなのためになることを率先していくことが

これからの日本に必要なことだと思います。

それが少子高齢化した日本を支える原動力になっていくのです。