YouTubeやTikTokなどのSNSに出てくる人を見ると、まるで異世界人です。
高級ブランドバックをいくつも購入したりと、この世の中は大富豪で溢れて
います。さすが日経平均株価が過去最高を記録しているだけあって、経済が
潤っているのでしょう。まだ私の街には、その恩恵が届いていませんが、
そのうち来ることを願っています。
さぁ、そんな華やかなSNSですが、実は他人よりもいい生活を見せつけて
優越感を得るためのマウンティング行為でしかありません。
ママ友のSNSをチェックすると、娘の受験で部屋が散らかっているという写真を
みます。たしかに机の上は騒然としていますが、さり気なく有名高偏差値貧乏人
進入禁止某私立学校の名前が載っているではありませんか。
また最近副業のために勉強し直しますという投稿を見ると、高層階の某有名ホテルの
ラウンジでお茶をしながら、参考書を広げている写真があるではないですか。
しかし、そこで見せたいのは参考書の写真でも、天空のラウンジでもなく、
さり気なく写っている某有名ブランドの高級新作バックなのです。
マウンティングをしたい人の心理は他人よりも優位に立って優越感に
浸り、自己肯定感を高めることです。そんな自分大好きの自己愛主義
なのでしょう。それ故に他人を認めない傾向があります。
しかし、これは逆に自分を貶めて、心的負担を増やし、うつ病へと誘う
恐ろしい行為でしかありません。
なぜならば、お金持ちアピールをしても、決して自分が一番ではないからです。
世界を見てみると桁違いの大富豪がいっぱいいます。その人たちと比較してしまうと
自分が貧相で儚く思えて精神が病んできます。一度踏み込むと満たされることのない
エンドレスゲームの始まりなのです。
そもそもマウンティングという行為は、餌の限られた群れの中で行われます。
例えば、二ホンザルは食べ物が少なく貴重な場合において、群れの順位を
確立させるときに用いられます。
しかし、ゴリラのように周りに餌となる植物がたくさんある状態では、
マウンティングは行われません。逆に仲間がいれば餌をあげるくらいです。
人間はどうでしょう？
食べる物はたくさんあり、十分に満たされているはずです。
本来はゴリラのように、幸せを分け合って楽しく生きるのが人間のはずです。
しかし、多くの人がマウンティングゴリラになって戦い続けています。
ドラミングし続けて肋骨が折れ、心臓に刺さるのがオチです。
我々は他者との交流の中、他者の中に自己を発見します。
自分と一部でも同じ考えを持った人は、たとえ認めることができなくても
自己との共通点くらいは尊敬できるはずです。
まずは他人を尊敬することです。相手を尊敬すれば、相手も敬意を払ってくれます。
それの繰り返しによって利己的から利他的に変わってくることでしょう。
そこまでくれば、自分アピールより他人のために何かすることが幸せだと
気付くはずです。
狭い世界だけ見ていたら気付けないかもしれませんが、世界はあなたが
思っている以上に広大で、そして美しいのです。
