有心の百錬、鋼を成す!

常に自分の成長を目指して!

子育ての不都合な真実

子供の見た目が親に似るのは、誰もが認めるところです。

仕草やしゃべり方なども面影があることでしょう。

 

これらは遺伝と環境によるところが大きいです。

一般的に遺伝と環境が1:1であると言われています。

見た目は遺伝によるもの。仕草やしゃべり方は長い間、一緒に住んでいるため

影響を受けた可能性があります。

 

この事実を考察すると、生まれながらにして人生が決まってしまうことになります。

 

貧乏な家に生まれれば、親の知能も高くない可能性があり、それは子供にも

遺伝します。また勉強や習い事に費やす時間も少ないために、残念ながら才能を

発揮できる環境ではないです。

逆にお金持ちの家に生まれれば、親は高学歴で、それなりの職業に就いている

可能性が高いです。また塾や習い事に励む余裕があり、大抵の子は大学に

進学し親と同じく、高所得の職業に就くことでしょう。

 

しかし、これでは何のための学校なのでしょう?

みんなが同じように勉強したら、同じように賢くなって、明るい未来が

待っていると誰もが信じています。まさしく教育神話の崩壊です。

 

では、遺伝と環境のどちらが子育てに影響を与えるのでしょう?

 

一卵性双生児の例で見ていきましょう。

ある双子は生まれて間もなく、それぞれ別の里親の元で育てられました。

一人の里親はピアニスト、もう一人は音符の読めない普通の里親です。

どちらかの子が将来ピアニストになりますが、どちらか分かるでしょうか?

 

答えは音符の読めない家で育てられた子です。

ピアニストの家は親戚や友人なども音楽関係の可能性があります。最高の環境で

天才が育つでのはないかと思いますが、実は逆です。

優秀な人がまわりに多い環境では、自分の個性が埋没してしまい才能が延びません。

子供が才能を発揮する起点となるのは、自分の得意とするものが周囲より

秀でている場合なのです。得意なので、より頑張りさらに上達する。

この繰り返しによって才能が開花します。

スポーツ選手の子供が親を超えられないのはこれで説明できます。

つまり、遺伝より環境の方が大きな影響があるのです。

 

環境についてもう少し詳しく見ていきましょう。

 

親は子供のために「こうしなさい」「ああしなさい」と口うるさく

言いたくなります。しかし、子供は親の言うことは一切聞きません。

身に覚えのある人も多いと思います。

なぜならば、親より友達関係の方が大事だからです。

兄弟姉妹が多い人は感覚的に分かると思いますが、生まれたばかりの子は

母親が世話をしないといけませんが、少し成長すると親より兄弟姉妹の方が

面倒をみることが多くなります。下の子も親より兄弟姉妹に懐いて後をついていく

ようになります。

これは旧石器時代から、人類が生き残るため遺伝的に組み込まれた人間の本能です。

親が狩猟、植物採取などに出掛けてしまっても、兄弟姉妹で力を合わせて

子育てをするため、子供をたくさん産んでも問題ありませんでした。

子供の死亡率も高かったので、メリットも多かったことでしょう。

その名残で子供は同じくらいの年齢の子供といることに心地よさを覚えます。

逆に仲間はずれにされることは、死に直結するほどの一大事です。

 

友達の成績が悪ければ、自分だけ成績が良くては嫌われてしまいます。

そのため仲間内では成績が似通ってきます。周りの友達がスマホを持てば

自分だけ話題に入れなくなってしまうので、手に入れようと親を説得します。

親にいくら注意されても、スマホの動画を見続けるのは、仲間の話題に

ついていくためです。

つまり、子供に一番影響を与えるのは、周りの友人や教師などの身近な大人です。

その人たちによって将来が決まると言っても過言ではないでしょう。

親友や恩師と呼ばれる人を持つことは成功に不可欠です。

 

親にできることはありません。強いて言えば、子供が少しでも上位の学校へ

行けるよう学費を工面することです。子供の成績が心配になるかもしれませんが、

子供は子供なりに考えて試行錯誤しています。小言は控えめにして、せめて家庭内

だけでも楽しく安らげる場所にしてあげましょう。

 

類は友を呼ぶといいますが、自分が成長すれば、人間関係も変わっていきます。

最高の人間関係を築けた人は遺伝の束縛からも解放されて、成功への一歩を

踏み出します。

子供とよくお話をしましょう。「どんな友達がいるのか」

「どんな先生に教えてもらっているのか」「学校で何があったのか」

親友やいい先生がいるなら心配いりません。

きっとその子は自分の人生を歩き始めているのだから。