有心の百錬、鋼を成す!

常に自分の成長を目指して!

ホモサピエンスの成し遂げた認知革命

レム睡眠とノンレム睡眠、どちらが大事とは一概には言えないが、

人類の進化においては、断然レム睡眠である。

 

レム睡眠の時は夢を見る、ということを聞いたことがある思います。

夢とは、日常で見たもの、触った感触、聞いた音、香りなどを

思考と融合させ、別の新たなものを創造するために人間の与えられた

特権なのです。

寝ている脳では、いろいろなもの同士を組み合わせていく作業が夜通し行われ

我々にイノベーションをもたらします。

カメラ、携帯、音楽プレーヤーを組み合わせてiPhoneを作ったように。

 

しかし、夢をみるデメリットもあり、夢を見ている間、夢に合わせて

体が動いてしまうという欠点があります。これは致命的で、木の上で

夢をみてしまうと、体が動いた瞬間に木から落ちて死ぬ可能性さえあります。

(現在の我々の脳は夢を見ているときは視覚、嗅覚、聴覚、筋肉などの

機能は遮断され、体は動いたり反応しないようになっています。)

 

我々の祖先、ホモサピエンスは原人などと同じ、木の上で生活するのが

一般的でした。地上にいることは、他の肉食動物や毒蛇に襲われたりする

危険が伴います。木の上での生活は、地上より安全でした。

しかし、夢を見れないことによって、他の原人と同じような生活をしていました。

 

そのうち、地上に進出するホモサピエンスが現れます。彼らは火を使い、

夜寝ている間も他から襲われにくくなります。地上で眠れるようになると

脳が発達し夢をみるレム睡眠の時間が長くなります。

これによって石器が誕生したり、ホモサピエンスが地上の支配者になるための

最大の発明である認知革命が起こります。認知革命では言語が発明され

ホモサピエンス同士のコミュニケーションが促進したり、神などの宗教的な

ものが誕生します。これによって大規模な集団を作ることに成功し

これまでにない繁栄に繋がっていきます。

 

統制可能な群れや集団は50くらいとされます。多くても150。

それを超えると統制ができず、維持することが難しくなります。

これは脳が他人を識別する限界を言われ、これ以上だと知らない人が

多過ぎてまとまりません。

 

しかし、現在の我々は数百万を超える集団を作っても問題ありません。

これは認知革命によってできた、宗教や国家という思想が影響しています。

例えば、世界中の国の知らない人同士でも、キリスト教同士なら、

教えについて語りあったり、すぐに仲良くなれます。

日本人同士なら、日本をいう繋がりで、仲良くなれます。

このように何か別の大きな存在によって、我々はまとまりあって統制を

とることができるのです。

チンパンジーを1000頭集めて、まとまれと言っても、みんな騒いで

大惨事になるだけです。

 

この認知革命はこの後に起こる農業革命や産業革命に匹敵する大革命です。

むしろ、いままで行った事態の中で最大の功績かもしれません。

これによって他の類人猿とは、違う道を進み、地上の支配者へと

歩んでいきます。

しかし、忘れていけないのが、類人猿たちは私たちの兄弟、一族なのです。

決して支配し支配される関係ではありません。私たちはこの地球上で

孤独な存在ではないのです。

今一度、我々も地球に住む動物なのだと認識するときではないでしょうか。