最近の子供たちをみていると、口がぽかーんと開いた子が多く見られます。
典型的な口呼吸の所見です。
口を開けていることが多いため、顔が縦長になり、顎は小さくほっそりした
顔貌です。今時の顔ですよね。
本来、舌の正しい位置は上顎にくっついている状態が正常です。
大人の方も自分の舌がいつもどこにあるか確認してみてください。
口呼吸をしている人は鼻呼吸がしにくいため、舌が上顎に付いてしまうと
呼吸ができません。そのため、舌が下の歯列に収まるようになります。
舌が上顎に付くことで、上顎の歯列が舌の形に並んでくるため、
きれいに並んできます。しかし、舌が下がってくると、頬の力に押されて
歯列が乱れてきます。それに伴って下の歯列も乱れます。
小児で歯並びが悪くなってきている子は、口呼吸が原因のため
鼻呼吸に治すだけで、歯並びが改善される可能性があります。
それを知っている矯正歯科医は少なく、いきなり歯を抜いて並べる先生と
顎を広げて歯を抜かずに治す先生とに分かれます。
歯を抜くのは移動も難しくなく、見た目はきれいに並びます。
しかし、歯を抜くことによって、口の中は狭くなり、それに伴い
鼻腔も狭くなります。結果、口呼吸が促進され、鼻呼吸に戻れなくなります。
口呼吸は、息がしにくいため、胸式呼吸になります。
胸式呼吸になると猫背になって姿勢が悪くなります。
そのため、集中力が長く保てず、学業が疎かになったり、
仕事でも成功しなくなります。
たかが口呼吸、鼻呼吸と思う人も多いと思いますが、
それが習慣になったときには、人生に成功するかどうかの大きな問題になります。
自分の子がもし口呼吸ならば、すぐに鼻呼吸に矯正すべきです。
無意識にしている呼吸ですが、それによる影響は計り知れません。
自分の呼吸を意識するところから、始めてみてはいかがでしょう?
まず知らない自分を知るところからがスタートです。