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日本の労働組合も頑張ろう 明るい未来のために

2023年から今まで以上にアメリカでは労働運動が盛んになっています。

全米脚本家組合(WGA)が15年ぶりにストライキを決行しました。

ネットフリックスなどの動画配信サービスの普及に応じた報酬の増額や

人工知能を使って過去の作品から新たな脚本を作ることを禁止することが

主な要求です。また全米映画俳優組合も11%の賃上げを求めて

43年ぶりにストを実施しました。このストの影響で、ミッションインポッシブルの

続編をはじめ、さまざまな映画やTVシリーズが作制が延期に追い込まれました。

 

このストの嵐の中でも社会的なインパクトが大きかったのが、全米で最大規模の

組合数を誇る全米自動車組合(UAW)のストでした。

UAWゼネラルモーターズGM)、フォードモーター、旧米クライスラー

傘下に持つステランティスを相手に工場などでストを実施しました。

ビックスリー同時のスト入りは史上初めてで、さらにバイデン大統領が

現職大統領として初めて現場を訪れ、組合員に激励するなど、異例ずくめの

事態になりました。

 

日本ではほとんどストが起きないため、あまり馴染みのないことかもしれませんので

労働組合について少し説明します。

産業革命以降、投資家や経営者は労働者を家畜の如く扱い、劣悪な環境での

長時間労働が当たり前でした。女、子供も容赦なく働かせたため、次第に

労働者たちの不満や怒りが頂点に達して、労働組合が結束されます。

この組合は労働者を代表して、投資家や経営者に賃金の増額や職場環境の

改善を要求します。もし要求が通らないようならストライキを起こし

労働を放棄し工場は停止します。このように力の弱い者が支配者に対して

唯一の抵抗できる手段がストであり、労働組合の力なのです。

 

では、なぜここまで力のある労働組合によるストが日本では起きないのでしょう?

 

そもそもアメリカと日本の労働組合自体に違いがあります。

簡単に言うと、アメリカは自動車業界全体でストをおこなうため、力も強く

効果も絶大です。しかし、日本はトヨタ、ホンダと言った企業単体で行うため

力も弱く発言権がないのです。

また、長らく続いてきた年功序列の賃金システムも労働組合の力を弱くしています。

日本は同じ企業に勤め続ければ、賃金が上がっていくシステムなので、

なかなか転職に踏み切れなかったり、経営者に強く言えない社風が出来上がって

しまいました。

 

これが日本でストが起きない理由であり、長年賃金が上がらず経済が停滞した

理由でもあります。急にアメリカみたいに経営者に楯突くことは難しいかも

しれませんが、我々が人間らしく、順風満帆に暮らすためには、最低限の

権利の主張や職場、業務の改善は訴えるべきです。

その好循環が出来上がれば、日本の経済は再び上昇し始めるのではないでしょうか?

今の日経平均株価の上昇は一時的で、その内停滞が始まるに違いありません。

経済の土台部分ができていないからです。

まずは自分の職場から変えて行きましょう。それが日本全国に広がっていき、

明るい未来へと繋がっていくはずです。