今は世界最大の経済大国になったアメリカですが、
それは必然なのか?偶然なのか?
歴史と宗教から紐解いていきましょう。
昔、キリスト教(カトリック)では利子の徴収を禁止していました。
財産を持つことは罪で、余ったお金は教会に寄付しなければなりません。
16世紀に入りイギリスで産業革命が起こると多くの実業家たちが誕生し
彼らは、資本力を武器に大規模な工場を経営し、貿易により富を獲得しました。
しかし、カトリックの教えがあるため、このままでは莫大な財産は
教会のものになってしまいます。
そこで、イギリスはプロテスタント派というキリスト教の宗派を創り
国を挙げて産業の近代化を進めたのです。
(プロテスタント教義では利子付きの借金は神の計画の一部として受け入られた)
お金は教会から国にシフトし、多額の税金により国は潤い、強い国家に
なっていったのです。
アメリカは最初、そのイギリスの植民地でしたが、独立戦争に勝ち
国家として誕生しました。もちろん、その宗教もプロテスタント派です。
アメリカは広大な大地に資源も豊富だったため、すぐに発展を始め
その経済は本国だったイギリスを凌ぐほどになっていきました。
ここで他のアメリカ大陸をみていくと、南米はスペインとポルトガルの
植民地でした。南米は北米と比べても、気候もよく資源も豊富で
経済が発展してもおかしくなかったのに、南米と北米の差が
ここまで大きくなった原因は、やはり宗教でしょう。
宗教一つで、ここまで国家に差が出ると思うと宗教の影響力はすごいと思います。
次の理由としては二度の世界大戦で戦場にならなかったのが大きいでしょう。
第一次世界大戦では、その当時経済の中心だったヨーロッパが戦場になったことで
経済のトップだった国が戦争で破壊され、そこに武器や食料を輸出した
アメリカがトップに躍り出た形になり、アメリカの繁栄の礎になったのです。
歴史的にみてもアメリカの発展は、偶然の積み重ねでしかないように
みえますが、地政学的にみても繁栄は必然だったでしょう。
大西洋、太平洋といった自然の要害に守られた大陸はこれからも
他から侵略されることなく繁栄し続けるはずです。