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銃規制への希望

トランプ氏の大統領選挙演説での銃撃事件は世界中に衝撃をもたらしました。

耳から出血してる映像は、事態の深刻さを物語っています。私だったら

その場にしゃがみ込んで怯えてしまうでしょうが、さすが大統領になる資質が

あるトランプ氏です。ガッツポーズを掲げテロに屈しない強靭さを世界中に

示しました。トランプ氏はその後の共和党閣議で党首に選ばれ、正式に

大統領選へと歩み出します。今回の事件を受け、支持率はうなぎ登りに

なるでしょう。

 

過去、現職大統領が四人銃弾に倒れています。銃乱射事件がたびたび起こり、

アメリカはいつの時代を見ても銃による問題だらけです。問題が起こるたびに

銃規制がとりだたされますが、一向に実現される気配がありません。

 

なぜここまで銃の統制がうまくいかないのでしょう?

 

ひとつはアメリカの歴史に起因します。アメリカはイギリスの植民地でしたが、

独立戦争を経て建国。その後、西部開拓をおこない、他国と戦争しながら

今の領土まで拡大してきました。当時の精神は植民地支配からの解放を

目的としていました。

つまり、「自由=銃」。自由を獲得するためには銃が必須だったのです。

その精神は根深くアメリカ人のDNAに刻まれています。

しかし、この理論は年配者に多く、若者は自由より安心を求めているように

感じます。イスラエルの戦争でも、多くの大学生が抗議活動をして社会問題に

なりました。若者中心に銃規制のNPOを設立する動きも盛んになっています。

彼らは自由だけでなく、安心して暮らせる社会を望んでいるのです。

彼らが大人になったときに時代が変革期を迎えるかもしれません。

 

もうひとつの原因がアメリカの巨大な軍事企業の影響です。

銃規制によって一番損害を被るのが銃を製造している軍事企業です。

アメリカが他国と異なるのが、超大国を維持するための軍事力で、他の国の

GDPに匹敵する額の防衛費が毎年予算に計上されます。それほどのお金が

軍事企業に渡っているのです。また、その企業からの政治資金は無視できないくらい

巨額のため政権運営に直接影響してきます。要は軍事企業が銃規制に応じないため

政府は積極的には動けないということなのです。

 

この二つの要因が複雑に絡み合い、アメリカの銃規制を阻害しています。

しかし、隣人が銃を持って握手を求めてきても、安らげないことは事実です。

少しでも早く銃が規制され、安心して暮らせる世の中になってほしいです。

国民が一枚岩となって声を上げれば、巨大企業や政府すら動かすことができます。

大切なのは我慢せずに、諦めずに、希望を捨てないことです。