巷には睡眠に関する著書が溢れて、自分が睡眠負債を抱えているのではないかと
不安に思うこともあります。どの本を見ても「一日8時間は睡眠をとるべきだ」と。
それ以下は睡眠不足であるかのように言ってきます。
しかし、実際に人間の睡眠は多様性があり、大谷翔平選手のように8時間では
足りなくて10時間必要な人もいれば、ナポレオンのように3時間寝れば
大丈夫というショートスリーパーも存在します。
研究者は概ね8時間くらいが最適な人が多いと胸を張って主張しますが、
人の数だけ最適時間があるのです。
睡眠が大きく影響を与えるのが脳です。
寝ている間に脳の老廃物などを洗い流す機能があり、翌朝には頭がスッキリ
しているのは、睡眠のお陰なのです。脳の最高のパフォーマンスを引き出すためには
睡眠が不可欠なのは、常識になっています。
問題はそれがどのくらいが適正なのかを判断することです。
実は簡単に判断できる方法があります。
それは起床から4時間経過したときに、あくびが出たり、倦怠感、眠気が
ある場合には睡眠不足が疑われます。
例えば、朝6時に目が覚めた人は10時くらいです。
その時間に上記のような症状が出るか確認してみてください。
もしあれば、それは睡眠不足が疑われます。
脳科学では脳は目が覚めてから、徐々に覚醒をはじめ、パフォーマンスが
上がってくるのが、だいたい4時間後なのです。そこで睡眠やエネルギーが
足りない場合にはパフォーマンス低下を招き、なんらかの症状が出現します。
寝付きが悪かったり、眠れてない感じがする人でも、実際には睡眠が出来ている
場合があるので、起床4時間後に問題なければ、あまり気にする必要がないかも
しれません。逆に不眠の原因の大半は心理的な要素が関わっているため、
気にすれば、気にするほど、眠れない感じが出て悪循環になります。
自分が眠れている確証が得られれば、安心することができ、睡眠の質が
改善してきます。是非その指標にこれを使ってみてください。
毎日のルーティーンであまり気にすることがない睡眠ではありますが、
これが健康への基礎になります。基礎が出来てこそ、仕事や私生活に
ゆとりができ、人生が好転してくるのです。
起床後、4時間のチェックは毎日簡単にできます。
これが自分の健康を考えるきっかけになれば幸いです。