子供の頃から、「相手の気持ちを考えなさい」ということを親にも学校でも
言われたことがあると思います。まさに人間には絶対必要な考え方ですよね。
これがなければ、人類は争いしか起こさないでしょう。
相手の気持ちを理解して、思いやることで、平和な世の中を築いてきました。
相手の気持ちを理解するためには、まず自分の立場や思考を理解しなければ
違いを認識できず、分かり合えません。そこで必要な能力が「メタ思考」と呼ばれる
ものです。これは平易に言うと、自分を客観的に観察することです。
つまり、俯瞰して自分と相手を観察し、第三者目線で見るということです。
そこには感情はなく、あるのは事実だけ。
メタ思考を利用すれば、相手の言ったことに感情的に反発したり、すぐに否定すること
がなくなるので、建設的な話し合いができます。
これほどまでに有益な能力であるメタ思考ですが、最近はできない人が多く感じます。
日常生活において、「片付けができない人」や「やりっぱなしの人」の人を
見かけませんか?私の子供もそうですが、「使ったらそのまま」
「お菓子は自分の食べるものだけを持ってくる」。実はこれらの行動は
メタ思考の欠如から来るものの可能性があります。
自分主体になってしまうので、他人の気持ちや他の状況を考慮する考えがありません。
もちろん、そこには悪意もなく、ただ自分思ったように生きているだけ。
思いやりや優しさは持っているけど、使い方がわからないような感じですね。
これは現代教育において、「運動会でも順位を付けない」「多様性を認め
みんな同じ人間」といった教育がされてきました。そのため競争心がなく
他の子も同じため、他人に関心が薄れた可能性があります。
昔のように運動ができる子も勉強できる子も、それぞれの個性を伸ばして
あげることが重要なのではないでしょうか?
今こそ「相手の気持ちを考えるとき」です。
メタ思考をする習慣ができると、自分が今何をして、どうしなければいけないのかが
見えてきます。家族や友達、同僚への思いやりが、やがて社会へと還元されて
優しさで溢れた世の中になるはずです。
最近はモラハラやパワハラなど〇〇ハラが急増中です。これは互いが思いやりを
持てず、理解し合えないことから生まれます。みんながメタ思考をして、
お互いの立場になって考えることができれば、〇〇ハラは減ってくるはずです。
今このおかしな風潮を止めなければ、日本の未来はないでしょう。
まずは我が子にメタ思考を説くことから始めたいと思います。