「推し」はいますか?
少し前に推しの子がヒットしましたが、最近は推し活が話題になっています。
「推し」とは好きよりも熱烈に愛している状態です。アニメやアイドルなどで
使われる用語であり、転スラなら「リムル推し」のように使われます。
推しがいる生活は活気に満ちて良いものですね。
妻と子供はMrs. Green Apple推しなので、毎日のようにスマホを
チェックしてタイムパトロールしています。私も彼らの作る音楽は好きなので
よく聴きますが、大森さんの書く詩は哲学的であり、若いのに深い詩が書けるなと
感心しております。推しのいいところは、共通する話題があるため、会話に事欠かない
ことでしょう。オタクの人たちは、何時間でも推しについて語れるといいます。
また、生きる目的になるので、生活に張りがでて、嫌な仕事や勉強なども頑張れる
ことも推し活のメリットです。
しかし、ちょっと待ってください。推し活は良い面だけではありません。
気をつけなければいけないのは、推される側も商売なので、お金を稼がなければ
なりません。ですので、あの手この手で商品を売ってきます。
たとえが悪いですが、悪徳商法で謎の壺を売りつけられるのと大差がありません。
妻と子供は今度推しのライブに行くのですが、そのグッズだけでも4~5万ほど
買っていました(涙)。
まだ私が大金(??)を稼いでいるからいいものを、世の中の人たちは
生活費を削ったり、借金をしてまで頑張っている人がいます。そんな人たちは
脳が麻痺して、自分が犠牲になり搾取されていることにも気付きません。
人間の心理を利用した、非常にうまい商売だと思います。
また本来は自分の生活が一番で、自分の人生が成功しうまくいくことを目指さなければ
なりません。しかし、推し活の人は、それとは真逆の人生を進んでしまいます。
推しが成功し頑張っているのを、自分のことのように思ってしまい、自分が成功して
いるかのように勘違いしてしまう。これは野球やサッカーなどの熱狂的ファンと
同じ心理であり、自分に劣等感を強く抱いたり、自分が満ち足りていないと
推し活にのめり易くなります。
推し活破滅を防ぐためには、まずは自分の生活を一番にしましょう。
勉強して「推し事」ではなく「お仕事」を頑張るのです。自分が成長してくると
生活に余裕ができ、好きな推しを客観的に見ることができるようになります。
自分は自分。推しは推し。全く別物だと自覚しましょう。
あとは、推しのために使う金額をしっかり明記しておくことです。生活を破綻
させてまでしてはいけません。自分は良くても、親や兄弟姉妹、友人など悲しむ
人が必ずいます。
最後は、他にも推しや趣味を作っておくことです。
どんなに推していても、必ず終わりが来ます。そして、それは突然やってきます。
それにしか時間を費やしていないと、人生の目標がなくなり、何をしていいのか、
どのように生きていいのかわからなくなります。昔X JAPANのHIDEさんが
なくなった時、後追い自殺をする人がたくさんいました。今思えば、ファンの
人たちはこのような心理状態だったのかもしれません。
推し活は人生に楽しみを与えてくれます。しかし、その反面、人生を破滅させる
危険性を含んでいます。その両方をしっかり自覚して、無理のない範囲で楽しみ
ましょう。大事にするべきは、自分なのです。それだけは忘れてはいけません。