「子供は生まれたときから哲学者である」
皆さん、「なんか深いなぁ」と感じてくれるかもしれませんが、意味不明ですよね。
哲学者とはアリストテレスやニーチェのように真理を探究する人です。
真理なんて難しいことを言っていますが、要は知りたがり屋なのです。
自分の知らない本当のことを知りたいだけ。それを追い求め過ぎておかしく
なってしまったのが過去の偉人たちです。
子供は好奇心旺盛で「それ何?」「なんでそうなるの?」「なぜ?」と常に
我々に問いかけてきます。子供を持つ親なら覚えがあると思います。
まさしく子供は知りたがり。ならば子供は哲学者のはず。
わからないことは親や先生に聞いてきますし、納得のいく回答が得られなかった
場合は、子供なりに辻褄があうように回答を考えることがわかっています。
しかし、いつの間にか、成長とともに哲学者ではなく、凡人になっていきます。
中学生くらいになると、質問することもなくなり、スマホばかりではないですか?
なぜこんなに探究心がなくなってしまうのでしょうか?
この原因が「日本の学校」という構造にあるのです。
学校とはパノプティコンという監獄を参考に作られました。
「え!監獄なの?囚人じゃん」って思いませんか?
監獄はたくさんの囚人を捕らえておく場所ですが、監視がたくさんいないと
いけないのが、問題でした。それを改善するために考案されてのが、この
パノプティコンでした。詳しく知りたい人はググってください。
簡単に言うと、監獄自体が円形になっていて、少ない人数で監視が可能になった
のです。学校も同じですよね?教師1人でクラスの30人くらいを指導する。
この圧倒的な利点は教える側が少なくすみ、効率がいいことです。
しかし、デメリットは教わる側、つまり子供たちにはメリットがないのです。
教師から一方的に必要なことを教わり、疑問を思ったときには、次の課題に進んで
いく。しかも、右向け右の統率を強いられ、完全服従した子が良い子とされる。
ちょっとおかしいと思いませんか?
気付いた時には、立派な囚人が出来上がります。その囚人たちは社会に出て
立派な社畜の一人として生きていくのです。
そう聞くと「そんな人生嫌だ」と思う人もいるでしょう。
それを解決する方法はただひとつ!それは「なぜ?」と疑問に思い質問することです。
昔に戻って哲学者になることが、実は人として生きる真理なのです。
それを学校で無理やり矯正してしまうため、精神に異常をきたしたり、社会が
おかしくなっていくのです。
世界を見ると、すでに教育が変わってきています。個々の考え方を尊重し
自由に発言できる環境が整っています。教師からの一方的な授業ではなく、
教師と生徒のディスカッションから、新しいものが生み出されているのです。
世界の子供たちが学校に行きたいというのは、新しいことが学べるだけではなく
質問して真理を探究するという自然な行為が心地よいからかもしれません。
やはり、子供は哲学者なのでしょう。
さて、日本の教育がいかに遅れているか嘆いても現実は変わらないので、
自分が変わっていくしか、方法がありません。
そのためには常日頃から疑問に思う習慣をつけ、自分が思っていることを
詳細に言葉に起こす訓練をすることです。言語化するのは非常に難しいと
思う人も多いですが、最初から上手な人はいないので、特訓次第です。
私がおすすめする方法はAIを活用する方法です。
生成AIは言葉をもとに画像を完成させます。イメージする画像を作成するだけでも、
かなりの文章力が必要になります。上記のパノプティコンのが画像を
作成するのも円形にならなかったり、試行錯誤しました。
それでもうまく描けなかったのですが。
また調べ物をする際、chatGPTやGoogleのGeminiを使って調べるのも楽しいです。
知りたい情報をうまく質問しなければ、AIは最適な回答をしてくれません。
上手に質問を考える訓練にもなり、質問力が向上していきます。
なぜと疑問に思うこと、それをうまく言語化して、形にすること。
それはAIには不可能で人間のみができる特技です。人間が人間らしく生きるためには
やはり哲学が必要なのです。
時代が変わっても、社会が変わっても、変わらないものが必ずあります。
自分というしっかりとした軸を作ることによって、周りに惑わされない人間に
なることができます。
哲学を学びながら、人間とはどう生きるべきかを考えてみてはいかかでしょうか?